次亜塩素酸を正しく理解する

厚生労働省によると次亜塩素酸水とは殺菌科の一種とされており、食塩水や塩酸を電気分解することで作られる次亜塩素酸の水溶液です。殺菌科とは食品の腐敗や変敗の原因となる細菌・ウイルスの除菌を目的とした化学物質で、食品添加物の一種とされています。過酸化水素水やサラシ粉など様々な種類があり殺菌作用があるため一般的に毒性が強いという特徴が見られますが、弱酸性の次亜塩素酸水であれば人体に使っても問題はありません。厳密には電気分解による製法やpH値、有効塩素濃度が厚生労働省によって定められていて強酸性と弱酸性の他に微酸性のものが存在します。人間の身体は基本的に弱酸性なので、強酸性以外のものであれば手指の消毒に使用しても肌が荒れるようなことはありません。

台所などで使用される漂白剤にはアルカリ性の次亜塩素酸ナトリウムが入っていますが、弱酸性の次亜塩素酸とは全く異なるので注意してください。次亜塩素酸は酸性で厚生労働省によって安全性が確認されており食品添加物としても認められていますが、次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性なので人体や金属製品に悪影響を及ぼす可能性があります。名称は似ているもののこれらの物質は酸性とアルカリ性という全く異なる性質があり、混同して次亜塩素酸ナトリウムを人体などに使用すると危険です。手指の消毒に使用するのであれば、必ずアルカリ性の次亜塩素酸ナトリウムではなく弱酸性か微酸性の次亜塩素酸であることを確認してください。